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> 秋田県立美術館(旧)の今後について ― 「秋田の行事」展示館か、「秋田の行事」展示を中心とした、「県立美術館・本館」にすべきである。

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<< 新県立美術館における「秋田の行事」の見え方について ~ 藤田嗣治が求めたのは自然光による採光形式であった (2014.12.27)へTOP美術館を移転させた後、今頃、旧来の秋田県立美術館(平野政吉美術館)の耐震診断をした、理解不能な秋田県 ― しかも、改修費は、以前、議会で発言した10年で10億円を大きく下回る、15年で6億8700万円 ~ 移転は必要なかった!!へ >>
2014.12.23
 秋田県知事、佐竹氏が、新築された県立美術館への移転によって、空になっている(旧)県立美術館について、「いい利用法が見つからない場合は外観だけ残すか、解体するのが筋だ」 (2014年12月17日、秋田魁新報) と発言したとのことだ。

 一方、地元紙のコラムによれば、「張りぼてでは天下に無策ぶりをさらすことにならないか。まずは『いい利用法』を見つけることが筋だろう」 (2014年12月18日、秋田魁新報「北斗星」) としており、珍しく反論を記述している。

 一体、この知事に、(旧)県立美術館に関して、「 ~ が筋だ」 という筋論を言う資格があるのだろうか。

 この(旧)県立美術館を現地改修するか否かを、客観的に判断するために、老朽化検査や耐震診断を実施するのが、正当な道筋、手順であるのに、再開発事業の一環として、巨額の公費を投入し、新築の美術館を完成させた後に、県民の要望が高いからという理由で、今頃、耐震診断を実施しているなど、筋違いが甚だしい。

 また、2007年11月に、財団法人・平野政吉美術館 (当時) に美術館移転を要請した際 (この時は寺田前知事であった) 、平野政吉美術館 (当時) が求めた耐震診断を、県は、結局、実施しなかったが、その理由が 「県は今日的社会的要請に応えた新しい美術館を建てることを構想しているのであり耐震診断結果の必要性や費用によって構想が変わるものではない」 (平成20年3月28日、週刊アキタ) からだとのことだ。一体、誰の、どんな要請があったというだろうか。

 県知事の、(旧)県立美術館について、「外観だけ残すか、解体するのが筋だ」という発言は、説得力が全くないばかりか。天下に認識の欠如をさらす発言だろう。

 また、魁紙のコラムの記事に同調するように、「県と市がお互いに負担の少ない形で建物を再利用するのも一つの選択肢」 (2014年12月17日、秋田魁新報) と語ったとのことだ。

 そもそも、この知事は、2007年、秋田市長当時に、県立美術館(旧)の跡地を念頭にし、市が管理する千秋公園内の某施設について、「県立美術館跡地における改築も視野に、別途検討を要する」と市議会で発言している。

 道義的に問題あるこの企ては、その後、頓挫したとも伝えられているが、未だに、そのような意図が、闇の中で続いているだろうか。
 
 以前からこのブログで主張しているように、(旧)県立美術館の建物は、 「秋田の行事」展示館 として、後世に伝えるのが最も自然な、最善の利用法である。

 高さ約18メートルの天井高、約550平方メートルの大空間の展示室は、壁画「秋田の行事」の展示のために、藤田嗣治の助言を取り入れ、設計されたものだ。(平野政吉の新聞、雑誌での証言のほか、藤田の助言を示すメモ、手紙が残されている。 《参照》 藤田嗣治の助言、指示が明確になった現県立美術館(平野政吉美術館) ― この美術館の閉館、移転は愚行である。 発見された「幻の藤田美術館」の設計図と、現県立美術館への藤田の助言を示すメモと手紙 開催中の企画展「藤田嗣治の祈り 平野政吉の夢」 …… 「なぜ この美術館が閉館なのか?」という疑問
 これ以外の使用は邪道だろう。

 また、「秋田の行事」展示を中心とした、「県立美術館・本館」として残すのも良いのではないか。

 (旧)県立美術館の延床面積は2,860㎡、新県立美術館は、3,746.66㎡となっている。合計しても6,606.66㎡しかない。他県の美術館の延床面積と比較し、青森県立美術館の15,837.41㎡、岩手県立美術館の13,000㎡、宮城県美術館の15,120㎡(本館 12,130㎡、佐藤忠良記念館 2,990㎡)と比べても、かなり狭い状況にある。

 宮城県美術館が本館、佐藤忠良記念館となっている例と同様に、旧館を本館(あるいは別館)、新築した美術館を新館として、2館を併用すれば、建物の有効利用になるはずだし、観光や県民の文化振興等にもより効果が増すだろう。

 また、新県立美術館のラウンジから、水面越しに旧館が象徴的に映し出されているが、設計した安藤忠雄氏自らが講演会で、「旧美術館と、関わった人たちの情熱を県民に忘れないでほしいと思い、水面を挟み新旧美術館が対となるようにした」 (2013年9月8日、秋田魁新報) と語っていた事実もあり、2館の併用は、設計者の意図にも合致するのではないか。
       
 その際、熊のための慈善事業としか思えない豪華飼育施設を、3億5千万円もかけ建設した秋田県に、費用対効果などの「コスト論」をいう資格はないことを、当然、自覚すべきであることを申し添えたい。



<関連記事>
藤田嗣治の助言、指示が明確になった現県立美術館(平野政吉美術館) ― この美術館の閉館、移転は愚行である。
発見された「幻の藤田美術館」の設計図と、現県立美術館への藤田の助言を示すメモと手紙
開催中の企画展「藤田嗣治の祈り 平野政吉の夢」 …… 「なぜ この美術館が閉館なのか?」という疑問

「秋田の行事」を鑑賞できず苦情が殺到 ― 解決策は、旧来の県立美術館を「藤田嗣治『秋田の行事』展示館」として利用すること
平野政吉美術館(秋田県立美術館)の採光について


<参考記事>
平野政吉、1955年(昭和30年)開催「平野コレクション展」での挨拶



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藤田嗣治は、壁画「秋田の行事」が完成した当時から、美術館は、自然光による採光形式にしたいという意向を持っていた。
1963年、平野政吉の親族に渡した美術館のイメージ図にも、壁画を大空間に展示し、上方から自然光を取り入れるよう描かれている。
1966年5月、美術館建設の報告に訪れた平野政吉に、美術館の屋根は採光の形式にするよう、助言している。

(参照 … 発見された「幻の藤田美術館」の設計図と、現県立美術館への藤田の助言を示すメモと手紙
平野政吉美術館(秋田県立美術館)の採光について
開催中の企画展「藤田嗣治の祈り 平野政吉の夢」 …… 「なぜ この美術館が閉館なのか?」という疑問

(2015年9月)



新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。
(2013年8月31日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)


関連記事
平野政吉美術館の大展示室と藤田嗣治「秋田の行事」 ~ 永遠に

秋田県立美術館(平野政吉美術館)の閉館、大壁画「秋田の行事」展示室の閉鎖及び「秋田の行事」、藤田嗣治作品の移転について
美の巨人たち 藤田嗣治 「秋田の行事 」 ― 視聴出来なかった秋田県の方々に、一部誌上再現!
現秋田県立美術館(平野政吉美術館)に展示されている藤田嗣治「秋田の行事」


お薦め記事 … 郷土・秋田の文化遺産を継承する会
ご挨拶 … 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)を、藤田嗣治「秋田の行事」、藤田嗣治作品の恒久的な展示、鑑賞の場に
平野政吉と藤田嗣治の交友の歴史
現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の丸い採光窓

提言:新秋田県立美術館は、収蔵作品を持たない企画展に特化した美術館にすべきである。
現秋田県立美術館の展示室が優れているこれだけの理由


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