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2013.09.27
 公益財団法人平野政吉美術財団は、平野政吉が設立した財団法人平野政吉美術館を名称変更し、2012年4月に設立され、定款によると、壁画「秋田の行事」の保存並びに展示公開、壁画「秋田の行事」以外の平野政吉コレクション及びその他の美術資料等の保存並びに展示公開、秋田県立美術館の施設管理運営などを事業目的とするとなっている。
 また、最初の理事長は、O氏、常務理事はO氏とするとある。

 理事長のO氏は、県会議員で、県から移転要請された時、2007年12月は、財団法人平野政吉美術館の理事長であり、当時、秋田県議会議長でもあった人である。
 当初、移転は原則反対としながら、数ヵ月後に「これ以上待たせると再開発準備組合(当時)や行政に迷惑をかける」(2008年3月25日、秋田魁新報)という曖昧な理由で、採決を急ぎ移転受け入れを決めた、政治的な移転受け入れをした当事者である。

 常務理事O氏は、財団の移転受け入れ後の、2009年9月に、財団法人・平野政吉美術館の館長に選考された人物で、高校の美術教諭や県教育庁の勤務、県立近代美術館の副館長を経験している。県にとって好都合な、県の意向通りになる人物なのだろう。
 この常務理事のO氏、新県立美術館の館長になると新聞記事にあった。
 以前、このO常務理事の藤田嗣治画伯の壁画「秋田の行事」についての発言を新聞で見たが、理解できないものであった。

 「『秋田の行事』が私たちを魅了するのは、壁画に描かれた民衆のパワーが伝わってくるから」(2013年3月6日、秋田魁新報)と言っていたことがあった。
 個人の見解なのだろうが、藤田の表現力や観察力、構図や色彩表現など、画家・藤田嗣治の技量の凄さに言及することなく、「秋田の行事」の魅力が「民衆のパワー」によるものという単純な見方であり、著者は全く同意できない。藤田の才能より、選んだ素材が良いから「秋田の行事」に魅了されると言っているに等しい暴論に聞こえた。

 また、「現県立美術館ではただ展示するような傾向にあり、藤田が秋田をどう捉えて作品を描いたかを理解してもらう努力が足りなかった」(2013年7月19日、秋田魁新報)と話している。これは、現美術館の問題ではなく、財団自身の運営の問題ではないのか。藤田が秋田をどう捉えていたかは、藤田がかつて出版した随筆集等ですぐ分かることであり、また、昨年辺りの新聞にも連載されていた。40数年の平野政吉美術館の歴史の中で、既に繰り返しやってきたことではないのか。認識が甘いのではないかと思った。

 県にとって好都合な人が館長では、今後、県民、市民とともに美術館を創っていくという感覚に乏しいのではないかと思われる。
 また、最近の新聞によると、平野政吉の三男の人や藤田嗣治の親族にあたる人も財団の理事になっているとのことである。

 さて、県立美術館の移転が、2010年2月に秋田県議会で取り上げられた際、信じられない理由を付けられ、移転が必要と議論された。
 現県立美術館が、カビ臭い、床がゆがんでいる、紫外線が入る、白華現象が見られるなどの理由である。(詳細は、ウェブ上の議事録からも確かめることができる。)
 このうち、白華については、コンクリート構造物の強度に問題はなく、無害で環境上の問題もなく、洗剤などで落とすこともできるものとのことだ。
 すべての理由が、それゆえ移転新築が必要とは言えないものばかりであった。
 まるで、何かの言い掛かりのようなことを付けて、県議会において、秋田県教育庁と議員によって議論されていたのである。



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藤田嗣治は、壁画「秋田の行事」が完成した当時から、美術館は、自然光による採光形式にしたいという意向を持っていた。
1963年、平野政吉の親族に渡した美術館のイメージ図にも、壁画を大空間に展示し、上方から自然光を取り入れるよう描かれている。
1966年5月、美術館建設の報告に訪れた平野政吉に、美術館の屋根は採光の形式にするよう、助言している。

(参照 … 発見された「幻の藤田美術館」の設計図と、現県立美術館への藤田の助言を示すメモと手紙
平野政吉美術館(秋田県立美術館)の採光について
開催中の企画展「藤田嗣治の祈り 平野政吉の夢」 …… 「なぜ この美術館が閉館なのか?」という疑問

(2015年9月)



新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。
(2013年8月31日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)


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平野政吉と藤田嗣治の交友の歴史
現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の丸い採光窓

提言:新秋田県立美術館は、収蔵作品を持たない企画展に特化した美術館にすべきである。
現秋田県立美術館の展示室が優れているこれだけの理由


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