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2013.05.20
 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)が、今年6月30日で閉館されると伝えられている。この美術館は、1967年(昭和42年)5月5日に、平野政吉コレクションの大壁画「秋田の行事」などを展示し、広く国内外に公開するために開館した。
 2007年12月頃、県が、この美術館を移転すると言い出した時、この美術館が、老朽化し、築40数年になるので大規模耐震補強が必要となる。今移転すれば、県有地との相殺で現金支出がほとんどゼロとなり、財政上、有利だ。藤田作品を再開発地区の賑わいに利用したいなどの理由を挙げていた。P1010022 平野政吉美術館(2013年4月)
 一方で、耐震検査は実施しないとしていた。個人の建物なら自由だが、公共施設を更新せず、新しく建設する場合、科学的な検査を実施しなくも良いものだろうか。検査の結果、低いコストで継続利用できる場合も当然有り得るだろう。また、現金支出がほとんどゼロで新美術館が手に入るという話はその後、9億円以上かかることが分かっており、虚偽であった。街の賑わいに利用したいという話は、現県立美術館(平野政吉美術館)や千秋公園全体を考えた広いエリアでの賑わいを考えることが当然可能であった。
 結局、正当な理由が見つからない新美術館の移転新築であり、このようなデタラメな理由で、藤田嗣治と平野政吉の念願の美術館が、閉館されるという事態になって良いものだろうか。
 現在、秋田県立美術館(平野政吉美術館)で行われている企画展「藤田嗣治の祈り、平野政吉の夢」P1010018 平野政吉美術館(2013年4月)の展示資料を見ると、1966年(昭和41年)2月に、平野家親族により、現県立美術館(平野政吉美術館)の平面図、立面図が藤田に示され、千秋公園の堀の位置、庭の図までも知らされていたことが分っている。さらに、その年5月の平野政吉のフジタ訪問時に、美術館の採光の形式などがアドバイスされている。
 このような文化的な価値が高い美術館を閉館にしてしまえば、秋田だけに止まらず、日本の文化的財産を失うことにならないのか。
 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、閉館すべきではないだろう。



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藤田嗣治は、壁画「秋田の行事」が完成した当時から、美術館は、自然光による採光形式にしたいという意向を持っていた。
1963年、平野政吉の親族に渡した美術館のイメージ図にも、壁画を大空間に展示し、上方から自然光を取り入れるよう描かれている。
1966年5月、美術館建設の報告に訪れた平野政吉に、美術館の屋根は採光の形式にするよう、助言している。

(参照 … 発見された「幻の藤田美術館」の設計図と、現県立美術館への藤田の助言を示すメモと手紙
平野政吉美術館(秋田県立美術館)の採光について
開催中の企画展「藤田嗣治の祈り 平野政吉の夢」 …… 「なぜ この美術館が閉館なのか?」という疑問

(2015年9月)



新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。
(2013年8月31日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)


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提言:新秋田県立美術館は、収蔵作品を持たない企画展に特化した美術館にすべきである。
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