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2013.10.08
 9月県議会の予算特別委員会の総括審査で、佐竹秋田県知事は、「旧県立美術館(秋田市千秋明徳町)の建物の活用について『耐用年数を見極めたい』と話し、県で老朽度調査を行う考えを示した」(2013年10月5日、秋田魁新報)と言うことだ。

 9月1日で閉館扱いにされた県立美術館(旧)は、1967年(昭和42年)に完成し、老朽化や今後10年以内に耐震補強が必要だとの理由で、2007年11月に、収蔵美術品の所有者、財団法人平野政吉美術館(現公益財団法人平野政吉美術財団)に移転要請された。その際、平野財団の要請にも関わらず、耐震検査は一切実施しなかった。当然、老朽化についての科学的検査も実施されていない。

 その理由が「県は今日的社会的要請に応えた新しい美術館を建てることを構想しているのであり耐震診断結果の必要性や費用によって構想が変わるものではない」(平成20年3月28日、週刊アキタ)とのことで、検査に応じなかったという。

 今日的社会的要請とは一体何のことなのか不明であるし、はじめから美術館新築を決めているから、耐震検査は必要ないと言っている訳であり、目茶苦茶で傲慢な、官僚独裁的なやり方の行政と言えないのか。

 老朽化については、2010年2月県議会で、現県立美術館が、カビ臭い、床がゆがんでいる、紫外線が入る、白華現象が見られるなど、信じられない理由を付けられ、移転が必要だとされた。(詳細は、ウェブ上の議事録からも確かめることができる。)
 このうち、白華については、コンクリート構造物の強度に問題はなく、無害で環境上の問題もなく、洗剤などで落とすこともできるとのことである。

 これらの理由はすべて、それゆえ移転新築が必要とは言えないものばかりであった。
 長年県民に愛され、利用されてきた美術館を、修繕を加え、可能な限り長く使用しようという視点や、県立美術館(旧)の文化的価値を認識し、後世に伝えるという意思が全くないものであった。

 新美術館を建設するか否かのために、実施すべきであるはずの老朽化の調査を、新美術館を建設し、藤田嗣治の大壁画「秋田の行事」など、館内の収蔵品をすべて移してから実施するというやり方は到底正常なものとは思えない。

 何れにせよ、現県知事は、県立美術館(旧)の建物を後世に伝えるという気持ちが当初からないようであり、老朽化の調査を実施し、耐用年数を割り出し、時期が来たら更地とし、新たな「箱物」を建てるつもりなのが窺える。
 「耐用年数を見極めたい」という発言もそういった意向に沿ったものなのだろう。
 
 県知事たる人は、高い見識を持ち、時代感覚に優れ、郷土への強い愛を持つ人であってほしい。今の県知事にはそれらが欠けているように思える。

 また、今の県知事は、全方位的外交で、根回しを重視するそうだが、そういう手法で、県民の声や県益から離れた独断的な行政を進められば、「課題山積県」 秋田 は、益々、今日の低迷から抜け出せないだろう。

(ある中央官僚が秋田を「課題先進県」と言っていたが、秋田県は全国に先駆けて重要課題が山積する「課題山積県」である。)



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藤田嗣治は、壁画「秋田の行事」が完成した当時から、美術館は、自然光による採光形式にしたいという意向を持っていた。
1963年、平野政吉の親族に渡した美術館のイメージ図にも、壁画を大空間に展示し、上方から自然光を取り入れるよう描かれている。
1966年5月、美術館建設の報告に訪れた平野政吉に、美術館の屋根は採光の形式にするよう、助言している。

(参照 … 発見された「幻の藤田美術館」の設計図と、現県立美術館への藤田の助言を示すメモと手紙
平野政吉美術館(秋田県立美術館)の採光について
開催中の企画展「藤田嗣治の祈り 平野政吉の夢」 …… 「なぜ この美術館が閉館なのか?」という疑問

(2015年9月)



新県立美術館に移された「秋田の行事」を観た方々から、

以前より展示室が狭くなった。
「秋田の行事」が、窮屈で縮んで見える。
階上の左右から見ることが出来なくなった。
照明の照り返しがきつい。
2階から見ると目線から高すぎる。3階から眺めると壁画が低すぎる。
展示室に奥行きがなく、この壁画の迫力が全く感じられない。
以前は圧倒するほどの存在感があったが、この絵の輝きが失われた。
新しい建物の現代的な感じと秋田の行事が違和感ある。
あそこへ行きさえすれば、という大きな拠り所が失われた。

などの声が上がっています。
(2014年2月)




 「秋田の行事」は8月31日に、平野政吉と藤田嗣治が一体となり建てた現県立美術館(平野政吉美術館)から移設されました。これは、世界に誇れる貴重な文化遺産を崩壊させる、非常に愚かな行為であり、一秋田県民として、強く非難致します。
(2013年8月31日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、建物を活用を検討していながら、2013年6月30日で閉館扱いとなりました。
 平野政吉と藤田嗣治が一体になり、実現させた現秋田県立美術館(平野政吉美術館)は、後世の人々、美術愛好家、若者達、藤田嗣治ファンのためにも残すべきです。
(2013年8月1日)



 現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の大展示室は、「秋田の行事」のためにレオナール・フジタ(藤田嗣治)が助言したものです。
 

 ― 藤田は、「秋田の行事」を礼拝堂のような大空間で観るよう助言し、建物の上方から自然光を採り入れ、壁画に降り注ぐよう助言しました。また、壁画を床から1.8メートルの位置に上げ、両端を少しずつせり出して据え付けたのも、臨場感を狙い、藤田がこの絵に最も良い展示方法を指示したものです。藤田の理念が強く反映されている美術館、展示室は後世に伝えていくべきです。
(2013年5月15日)


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平野政吉美術館の大展示室と藤田嗣治「秋田の行事」 ~ 永遠に

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美の巨人たち 藤田嗣治 「秋田の行事 」 ― 視聴出来なかった秋田県の方々に、一部誌上再現!
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現秋田県立美術館(平野政吉美術館)の丸い採光窓

提言:新秋田県立美術館は、収蔵作品を持たない企画展に特化した美術館にすべきである。
現秋田県立美術館の展示室が優れているこれだけの理由


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  • 2013.10.08(05:00)|未分類||TOP↑
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